集中力を発揮してレベルの高い仕事をしていただきました
今回紹介するのは、東京・西新宿にある有限会社まるみ名刺プリントセンター。
こちらの会社では、障害のある方の実習だけでなく雇用もしています。
代表取締役社長である三鴨岐子さんに、障害者雇用や実習を受け入れる背景や思いについてお聞きしました。
職場実習レポート 2 - 有限会社まるみ名刺プリントセンター -
実習生受け入れのきっかけは何だったのですか?
障害者の実習受け入れは数年前、知り合いから頼まれて始めました。
受け入れ当初は、障害のある方は単純に私たちの仕事を手伝ってくれる、「プラスアルファの労働力」として考えていました。
しかし、一緒に働いてみると私たちが想像している以上に活躍してくれるんですね。
これには驚きました。ほかのスタッフとなんら変わりなく、というか、作業によっては私たち以上に能力を発揮してくれるんです。
ですから、成果を出している人にそれに見合った報酬を払って仕事をしてもらうことは、私には自然なことでした。
また、一緒に働いてみて感じたのは「もったいない」ということ。
知識や能力がある人が多いのに、それを活かせないのはもったいないと思ったんです。
もちろん誰でもすぐにいろんな作業ができるわけではないし、苦手な作業がある人もいます。
でも足りない分は周囲が補えばいいし、その人がある業務を担当してくれるおかげで、他のスタッフがより生産性の高い仕事ができる。
それは結果的に会社の業務を効率よく回すことにつながります。
一緒に働くことで良いサイクルができていると思います。
実習生にはどんな仕事をまかされたのですか?
今回もペガサスから1人、実習に来てもらいましたが、その方もとても能力が高く、仕事ができると思いました。
来てもらってとても助かりましたよ。
今までも何人も実習生を受け入れてきましたが、丸1日一緒に働くことは今回が初めてでした。
体調が悪いのかな?と思う日もありましたが、その時はコミュニケーションをとりながら仕事をすれば問題はなかったですし、普段はこちらが見習うくらいすごい集中力で働いてくれました。
特に助かったのは、お客様の見積もりをキーワード検索できるようにしてもらったこと。
実は、いつもExcelにただ入力したままで、過去の見積もりを見たいときは、その都度Excelから一生懸命探していたんです(笑)。
それを検索によって一発で探し当てられるようになったので、その後の効率は格段に上がりました。
また、毎日ではないですが、みんなでご飯を食べることもありました。その際も無理せず自然体でいてくれたことは嬉しかったですね。
実習や就労を目指す人たちへメッセージをお願いします。
まず、実習などを通じて外に出ていく、社会に触れる、ということが大切です。
何もしないまま自分の考えだけでダメと決めつけるのではなく、実習に出るなど、とにかくやってみてから考えるのも良いと思います。
あと言いたいのは、会社に合わせようとしすぎないこと。
もちろん会社のルールは守る必要がありますが、本当にどういった会社が自分に合うのか、何が向いているかを考えていただきたいですね。
それが分かるということは、自分の能力やスキルが分かるということなので、そうすれば自分の強みとして力強くアピールできると思います。
実習などで自分の本当に好きなことややりたいことを見つけ、アピールしていくことが将来的な就労につながると思いますよ。