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ADHDの時間管理について 参考図書紹介

精神障害・発達障害の方を中心にして日々就職するための支援をしている、就労移行支援事業所ペガサス・平塚センター支援員の秋山です。

今回は珍しく、書籍の紹介をしたいと思います。主婦の友社から発行されている、中島美鈴様著、あらいぴろよ様漫画の「マンガで成功 自分の時間をとりもどす 時間管理大全」です。

最近、私は時間管理について悩むことが多くなりました。元々、計画通りにやることを済ませることが苦手で、いつの間にか時間が消し飛んでいるという、スタンド攻撃としか思えないような時間感覚を覚えることが何度も何度もありました。

以前にも話したことがありますが、私はADHDという発達障害を持っています。苦手なことは沢山ありますが、その中でも特に苦手なのが、計画を立てる事、計画を実行に移すこと、進捗を確認しながら状況に応じて計画を修正していくこと、の3つです。次点で〆切を守ること、が続きます。社会人として致命傷だなという自覚はあります。

辛い現実を直視したくない余りに、敢えて見えないふりをして計画を立てないことも多々あります。そして渋々計画を立てても、なかなか着手できません。行動に移さなければ何も始まらないとは分かっていても、最初の一歩を踏み出せない。明確な理由はないけれど、敢えて言葉にするなら「面倒くさい」「始めたら(最後まで)やらなければいけない」という煩わしさもあります。

PDCAという概念は、元々優秀で、意思が強く、自分で物事の見通しを立てられる人だけが実現できる特殊能力か何かかと思っていました。理論を理解はできるものの、実行できるかはその人の資質と環境に左右されるのでは、と言うのが本音でした。

そんな私ですが、最近X(旧Twitter)に流れてきた漫画に衝撃を受けました。

「『時間管理に認知行動療法』という視点を取り入れた、自分の時間を取り戻すヒントが山盛りのこちらの本をどうぞ~!」という、一見何を言っているのか分からないポストは後で確認しました。

具体的に、時間管理を行うために必要なことは?

漫画の中で説明されていたのがEcan(イーキャン)チャートで、「E」はExecutive(実行力)のEで、それがcan(できる)=「やろうと思ったことを実行できる」ためのチャートで、そのために次の4つのステップが必要になります。

①す(スタート)、

② ぷ(プラン)、

③ も(モニタリング)、

④だ(脱線防止)。

これをまとめて「すーぷもだ」と呼ぶそうです。

これらは、何かを始めて完了(実行)するまでの4つのステップです。

  • スタートは、STEP1である「とりかかり」。これがなければ絶対にものごとは終わりません。でも、色んな理由ややる気のなさで、やらなければいけないことになかなか手を付けられない……これを「先延ばし」と言います。心当たりがあり過ぎて胸が苦しくなりますね。
  • プランは、STEP2である計画立て。計画は単にスケジュール帳やスケジュールアプリにタスクを書き込むだけでなく、何を、いつをゴールにするかを明確にして、そこから逆算してゴールまでの所要時間(日数)を割り出さないといけません。ここまでは、私も理解していました。しかし、そのために自分が本当に割ける時間も割り出さないといけない、ということが目から鱗でした。

例えば「一日●時間勉強する」とか、「▲時までにこれを終わらせる」といった雑な計画の立て方では、それが実現可能かどうか検証していないために、上手くいかなかった時のリカバリーが難しいのです。何故なら、仕事中にも電話はかかってきたり、お手洗いに席を立ったり、突然他の人から割り振られる仕事も出てくるでしょう。他にも、昼休み以外にも少しは息抜きをしないと人間の集中力は持たないし、例え帰宅しても、やるべき家事や育児があるからです。この「絶対にしなくてはならない日常のタスク」を自分の使える時間の中から引き算して、最後に残った時間を初めて自分の目標のために使えるということです。

この「プラン」の中には、「自分のルーティンにかかる時間を正確に把握する」「自分がやらないといけないことに割く時間を正確に把握する」という2つの巨大な前提が含まれているので、それが面倒になってつい「計画を立てている時間が勿体ない」「まあ何とかなるでしょ」という考えに流されてしまいそうになります。私はこれに躓くタイプだな……と真剣に考えてしまいました。

以下、同様に③モニタリングは、するべきことの進捗を気にして、必要に応じて修正すること。④脱線防止は、自分の元々の脳の特性である「誘惑に弱い」「自分にブレーキをかけることが苦手」を意識して、中断せず集中力を持たせるための対策をする必要があること。これら①~④の詳しい説明が、可愛くて親しみやすい絵柄のマンガ形式で描かれているため、非常にイメージしやすく、また具体的なので自分に置き換えて考えやすいと私は感じました。(全ての内容を細かく書くと、本文が長くなり過ぎることと、著者への敬意から、解説はここまでになっております。ご興味を持たれた方は、是非ご自身でお求めになり、ご覧頂ければと思います。)

こう考えると、何か目標を立ててそれを完了させるには、私たちが想像する以上の工程があることが分かります。

時間管理が上手くできるようになれば……

こうした、日常生活でよく求められるが、必死でこなさないとできない(あるいはこなせなくて〆切が守れない、オーバーワークになる)ことに苦労している方は、参考になるのではないかと思い、紹介させて頂きました。

やるべきことができないと、自分のことが嫌いになってくるものです。自己肯定感が下がり、同時に自己効力感も下がってきてしまうでしょう。「どうせ私なんて……」というその感情を否定しながら、そっと寄り添ってくれる、著者の温かいまなざしも、非常に優しくて有難いものでした。

ブログ上部にamazonのリンクを貼っておきますので、ご興味ある方は、まずはサンプルからご覧になってみてください。きっと私と同じように、目から鱗をポロポロこぼされる方がいるのではないかと思います。そういう方の参考になれば幸いです。

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