事務仕事イコールパソコンができることではない?! ②~作業手順の確認編~
桜の木は花がだいぶ散った代わりに、葉が目吹いて鮮やかな緑の分量が増えてきましたね。
平塚センターIより、今回も事務作業についてお伝え致します。
今回は、とくに精神障害や発達障害をお持ちの方が働くときに的を絞り、詳しくお伝えしたいと思います。
~『作業手順の確認』編~
精神障害をお持ちの方が働くときに見られる傾向として、不安を感じやすく臨機応変な対応が苦手である(→(例)定型業務以外のことが来るとパニックになる)とか、失敗により自信を失いやすい、また注意力・集中力が途切れやすく文章の読み込みが難しい(→(例)マニュアルの読み込みが苦手)などが挙げられます。
これらは病気の症状であったり、元々持ち合わせている、ときに適応的ではない真面目さゆえだったり、体力のなさが原因であったりするようです。
また、発達障害をお持ちの方が働くときに見られる傾向として、マルチタスクが苦手であるとか、複数の工程からなる作業で順番がわからなくなるとか、曖昧な指示の理解が難しいなどが挙げられます。
人によって現れ方は異なるようですが、これらは主に障害特性に由来するものです。
せっかく就いた仕事において、このような特性と上手く付き合いながら働いていくには、何ができるでしょうか。
ここで、『作業手順の確認』に話を戻します。
一概には言えませんが、事務作業の場合、定められた手順に沿って作業を行うことで処理が正確に済んだり、不備のない書類をスムーズに仕上げることができたりするので、私は、作業手順の確認は大事なことだと考えています。
マニュアルの読み込みが苦手なら、実際にやりながら身に付ける方法もありますが、重要な箇所はメモ帳に書き出しておくのが良いですし、マニュアルにマーカーを引く、印を付ける、重要な部分以外は隠してしまうなど、工夫してマニュアルを使うのも良いかと思います。
また、定型業務以外のことが発生し、自分で対応できないときには誰に指示を仰ぐのが良いのか、できれば複数の相談できる相手を予め見つけておくと良いでしょう。
マルチタスクが苦手であれば、職場へ配慮事項として伝えておくことができます。
一連の作業について、ステップに区切ってひとつずつ指示を頂けるようお願いするのが良い方もいらっしゃるかもしれませんし、指示を具体的に頂けるようにした方が良い方もいらっしゃるかもしれません。
また、できれば仕事の習慣として、指示を受けるときに5W1Hや急ぎかどうかを自分から確認するよう心掛けられると良いと思います。もし、職場に指示を受けた業務のサンプルや過去事例集等があれば使わせて頂きましょう。
すべて小さなことですが、訓練を通してご自身に合った対処法を見つけていって頂けたらと思います。すでに実践されている方は、より理解を深める場としてご利用頂けたら幸いです。