「ユニバーサルデザインの誕生」 ~ユニバーサルデザイン・レポートNo.00002~
No.00002:「ユニバーサルデザインの誕生」
生みの親 ロナルド・メイス:
1941年-1998年(アメリカ)
建築家 兼プロダクトデザイナー・教育者・コンサルタント
9歳の時ポリオに罹り、酸素吸入しながら車いすで生活
1966年 ノースカロライナ州立大学デザイン学部で建築学の学位を取得、卒業
1980年 「ユニバーサルデザイン」を提唱
ユニバーサルデザインの提唱に至るまで:
1960年代、北欧デンマークを中心に、バリアフリーが叫ばれ始めました。バリアフリーデザインは、「障害の部位や程度によりもたらされるバリア(障壁)に対処する」という考え方に基づいています。1974年に国連で公に提言され、バリアフリーが一層推進されるようになりました。
そのようなか、ロナルド・メイス氏は、高齢者や障がいのある人のみに向けられたバリアフリー設備に疑問を抱き、『ユニバーサルデザイン』を提唱します。
『ユニバーサルデザイン』は、「多様な人々が気持ちよく使えるようにあらかじめ都市や生活環境を計画する」という考え方に基づいています。障がいのある、なしで区別するのではなく、“すべての人が人生のある時点で何らかの障害を持つ”ということを発想の起点としています。
また、バリアフリーと『ユニバーサルデザイン』は全くの別物というわけではなく、関わり合ってもいるのです。
ユニバーサルデザイン7原則:
- ―公平性―誰にでも公平に利用できる
- ―自由度―使う上で柔軟性に富む
- ―単純性―簡単で直感的に利用できる
- ―明確さ―必要な情報がすぐに理解できる
- ―安全性―うっかりミスが危険につながらない
- ―持続性―身体的な負担が少ない
- ―空間性―接近して使える寸法や空間になっている
執筆:平塚センターI