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最近の障害者雇用の動向

 いつもスッタフブログをご覧いただきましてありがとうございます。新型コロナが5類感染症に移行する動きなど、いよいよウィズコロナの取り組みが本格化しようとしています。いろいろな考え方がありますが、一定の経済効果も見込まれ、障害者の雇用環境にも好影響が期待されます。今週は平塚センターの鈴木が障害者雇用に関連した最近の話題をいくつか取り上げたいと思います。

就職件数は回復傾向

 昨年11月25日に開催されましたハローワーク平塚の障害者雇用連絡会議での報告によりますと、障害者の就職件数* は下記の通りです。コロナ禍前の令和元年度のレベルには戻っていないものの、着実に回復しています。尚、令和4年度は9月末までの半年間の数値となりますが、新年度に向けて後半はさらなる増加が見込まれています。

  * 就職件数:ハローワークに求職登録している人が、ハローワークの紹介により就職した件数

  令和3年度           平塚                    225件           (前年比  –  0.9%)

                 神奈川県          4,144件          (前年比 + 15.8%)

  令和4年度 (9月末まで)     平塚                    100件           (前年比 +  9.9%)

                 神奈川県          2,245件           (前年比 +  4.8%)

 令和3年度の神奈川県の就職件数は、前年度より15.8%増加し、令和元年度以来2年ぶりに増加に転じたとのことでした。障害区分でみると、身体障害18%、知的障害27%、精神障害45%、その他の障害10%で、精神障害が他の区分を上回る傾向が続いているようです。

令和4年、ペガサス平塚センターの就職者・内定者数は15人

 雇用環境が回復に向かう中、昨年、ペガサス平塚センターから就職された障害者の方は11人、今年1月入社の4人を含めると、合計15人の就職または就職内定が決まりました。しばしば、ペガサスの説明会に来られる方々から、どのような企業に就職できるのですか?という質問がありますが、就職先はさまざまです。バス会社で事務補助、フィルムメーカー研究所で実験助手、介護施設で事務や軽作業、小売チェーンでの接客業務などいろいろな仕事に就いています。利用者さま本人の希望を第一に、ペガサスでの各種訓練や企業実習を通して適性や課題を把握して、就職活動に取り組んでいただきますのでご安心ください。

障害者の法定雇用率、2.7%へ

 先月1月18日に開催された厚労省の労働政策審議会の障害者雇用分科会で、企業に義務付けられている障害者の雇用割合(法定雇用率)を現在の2.3%から2.7%に引き上げる方針が示されました。令和5年度は2.3%で据え置き、令和6年度から2.5%、令和8年度から2.7%と段階的に引き上げられる予定です。段階的とは言え大きな引上げとなるため、企業は障害者雇用の強化を進める必要があり、障害者側から見れば就職機会や選択肢の拡大につながることが期待されます。

雇用率の算定基準も緩和へ

 昨年末の臨時国会では、雇用率の算定基準を緩和する法改正もなされました。現行制度では雇用率算定の対象となる障害者は、週に20時間以上勤務する方に限られ、週20時間未満勤務の障害者は雇用率算定の対象外となることを理由に、企業は雇用に消極的で、ハローワーク等でも求人が少ないという実態がありました。

 改正は、週10時間以上20時間未満の精神障害者、重度身体障害者及び重度知的障害者については、雇用率において0.5人として算定できるようにするものです。令和6年度からの施行で、週20時間未満の労働時間であれば働くことができる障害者の雇用機会の拡大が見込まれます。また、企業もこの改正を有効に活用して、法定雇用率を達成する準備を進めていくと考えられます。

 ダイバーシティやインクルージョンの考え方の浸透とともに障害者の雇用環境も変わりつつあります。ペガサスは、関連する法律や制度を見据えつつ、利用者さま個々のニーズに沿った就職や職場への定着を支援して参ります。

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