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障害者雇用において週20時間未満で働いているペガサスOBの事例

こんにちは。
精神障害・発達障害の方へ特化した就労移行支援事業所ペガサス逗子センターの井上です。

週の所定労働時間が10時間以上20時間未満の精神障害者について雇用率に算定

https://www.mhlw.go.jp/content/001064502.pdf

以前ブログに、法改正により令和6年4月以降に、週の所定労働時間が10時間以上20時間未満の精神障害者について雇用率に算定されるようになったこと、およびそもそも週何時間働けるのか、参考になればという思いでいくつかのポイントをお示ししたブログ記事を書かせていただきました。

求人票については、いまのところ大きな変化はないように見受けられます。
求人票の勤務時間は週20時間以上です。
地域による可能性もあるため過度な一般化はできません。

週20時間未満の法改正の最新情報や解説、雇用する立場の企業側へ向けた情報はたくさん見つかりますが、これから求職活動をする当事者側へ向けた情報はあまり見かけないため、今回はすでにペガサスの訓練を経て週20時間未満の仕事に就かれたペガサスOBの就職事例を書きたいと思います。
本記事が、将来に向けた参考になればと願ってやみません。

また、自身にとって週何時間働けるのか、という点については以前こちらのスタッフブログ記事に書かせていただきました。ぜひご覧いただければと思います。

なお、これを読まれたペガサスOBがご不快な思いをされないよう、固有名詞や具体的な表現は避け、内容は一部ぼかしておりますことをあらかじめご承知おきください。

事例1 週10時間

写真は以下すべてイメージです。
  • 週10時間
  • 1日2時間×週5日
  • 障害の開示の有無:開示
  • 搬入作業

お一人目の方は、店舗に毎日運ばれてくる資材の搬入作業に従事されている方です。
就職のきっかけは、企業側よりペガサスへ求人情報の提供がありご本人へご案内させていただきました。

もともとは学生さん含め一般の方へのパートタイム求人であったため、厳密には障害者雇用求人ではないかもしれませんが、面接ではご本人よりしっかりと障害の状況についてご説明され採用に至りました。

店舗では、そのほか調理や接客、清掃といった業務もあります。
本事例の方につきましては搬入作業のみに従事しておりますが、将来的にはそのほかの業務にも携わっていきたいという希望がございますので、希望の実現にむけて私もしっかりとサポートさせていただく所存です。

事例2 週9時間

  • 週9時間
  • 1日3時間×週3日
  • 障害の開示の有無:開示
  • 接客・清掃

事例お二人目の方は、もともとはペガサス経由で企業実習をお願いして働いたところ、接客姿勢やハキハキとした元気な声など実習期間中の働きぶりを会社から認められ、採用に至りました。

入社当初は週20時間労働をゴールとして、まずは現在の体力に合った勤務時間からスタート、ということで上記の週9時間(1日3時間×週3日)からスタートしました。
実際に働いてみると思った以上に体力を使うことから、無理のない時間数で、勤怠安定を第一にして働かれておりました。

雇用率の観点からすると週20時間未満ではカウントされないため、企業にとっては障害者雇用になってないかもしれませんが、本事例の企業の視点では障害の有無とは別に、純粋に戦力として欲しいと思ったから採用に至ったので、これが本来の障害者雇用なのかなと私は思います。

そして、長く働ける環境を整えるため病気・障害への配慮として会社でできることをする、それが合理的配慮の考え方かなとも思いました。

本事例の方は、勤務中の服薬と周囲の病状への理解を挙げられ、とくに病状については自発的に一緒に働くスタッフさんへ説明をされ、理解をいただいているようです。

事例3 週8~12時間

  • 週8~12時間
  • 1日2~3時間×週4日程度(状況による)
  • 障害の開示の有無:開示
  • 児童支援

事例3人目の方は、ハローワークでの求人検索をきっかけに応募、採用に至りました。

ペガサスでは、福祉サービスの事業所にて子どもたちの見守りをお手伝いする企業実習の経験で自信がつき、福祉分野での求人を探していました。

採用先では、業務の都合上、外出が多く体力の不安もあることから、将来的には週20時間、30時間、フルタイムと段階的に増やしていくことを目標に短時間の勤務からスタートいたしました。
仕事にも徐々に慣れてきて、勤務時間数がだんだんと増えていきました。

勤務時間を増やす過程で、外出の合間に事務仕事も担当することで、待機時間が発生しないよう配慮していただきました。

本事例のように、障害者雇用は一律週20時間以上必須といった時間数ありきではなく、いかにして長く働けるかを一緒に考えてくれる企業もあります。
割合は限りなく低いかもしれませんが、希望は捨てずに面接でご相談いただけるとよいかなと思います。

実は、こちらの事例の方は私が過去にインタビューいただきました書籍にて少しご紹介をさせていただいております。ぜひご覧ください。

ペガサス逗子センターにも同書が訓練用本棚にございますので、ぜひお手に取ってご覧ください。

https://www.utp.or.jp/book/b375470.html

事例4 週8時間

  • 週8時間
  • 1日4時間×週2日程度
  • 障害の開示の有無:非開示
  • 販売

事例4人目の方は、前職での販売経験を活かし、専門店での販売業務に就かれました。

ペガサスでは、いかに体調を安定させて訓練に参加できるか自己対処法を模索され、私たちも一緒に支援をさせていただきました。

就職活動では、当初は障害者雇用求人で探しておりましたが、障害者雇用求人では希望する販売職が無く、途中から一般求人も並行して検索されていました。

障害を開示しない場合、体調管理はもとより職場での困りごとはご自身からしっかりと相談しなければなりませんので、より一層、病気・障害への自己理解と対処法を確立できるかがポイントです。
また、本事例のように自身が希望する仕事が障害者雇用求人になくても、一般求人で働く選択肢も一緒に考えていただきますと、将来の可能性が広がるのかなと思います。

社会保障という視点

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201607/2.html#section1

一週間にどれだけ働きたいか、働けるかを考えていくうえで、障害者雇用においては現在週20時間というのが一つの目安ですが、来年度からは10時間以上20時間未満となる流れです。

また、以前のブログ記事や本記事で紹介しきれませんでしたが、障害者雇用とは別に昨年より社会保険の加入要件が広がりました。

今まで何気なく見ていた(すみません、私のことです)従業員規模もしっかりと確認して、将来を考えていく中で社会保障制度についてもぜひ知識を得ていただきたいと思います。

ペガサスでは毎月、社会保険労務士の先生による社会保障セミナー講座を、訓練プログラムとして提供させていただいております。
ブログ記事下段の個別説明会申込ボタンをクリックして、ぜひご参加いただけたらと思います。

お申込み、お待ちしております。

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