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支援者向けセミナー『愛着に課題のある方への支援』を開催致しました。

11月5日、きりんカームクリニック院長・尾崎裕彦先生を講師にお迎えし、平塚市民活動センターにて、支援者向けセミナー『愛着に課題のある方への支援』を開催しました。福祉、医療、教育などの各関係機関のみなさまとともに、愛着問題を抱えた方々の支援のあり方について考えました。尾崎先生は精神障害・発達障害が愛着の問題と複雑に関係していることを踏まえ、「当事者の課題を支援者がひとりで抱え込むのではなく、チームで関わることが重要」と話されました。

セミナーは2部構成で開催、第1部ではペガサス平塚センターでの取り組みについて複数の事例を紹介、第2部では『愛着障害の理解と支援』と題して尾崎先生による講演を行いました。尾崎先生は、「安定した愛着形成は『安全基地』を育み、その『安全基地』を得ることで子どもは積極性や意欲、ストレス耐性、自己肯定感を獲得していく」と説明されました。本来、愛着障害は子どもの障害であり、大人の愛着障害は医学的に定義されていないが、成人後も生涯にわたって苦悩するケースは多く、精神障害・発達障害が前面に出て、愛着の課題が見つけづらいこともあるとのことです。子ども返りをして養育者による育て直しができる可能性は低いが、「支援者が心理的な養育者となることで、愛着の再形成は可能」とされました。

一方で、支援者側のトラウマにも触れられ、セルフケアとして参加者のみなさまにマインドフルネスを体験して頂きました。また、尾崎先生は「大人の愛着障害には6つの型があり、大人の半数はこのいずれかにあてはまる」とし、支援者にも同様のことが言えるとされました。支援者が自身の愛着課題を否定的に捉えず、「自分がどの型かを知るとともに、自分が支援する上で相性の合う型を知ることが大切」とし、そのためにはひとりの支援者が様々なパターンに対応する必要があり、「チームを組んでひとりの当事者を支援する」ことが理想的であるとされました。また、「さまざまな視点で当事者を支援するためには、多職種によるネットワークの構築が重要」とのことでした。

会場には約60名の方々が参加され、動画配信は約100名の方々からの申し込みがあり、愛着問題への関心の高さを私たちも実感しました。セミナー後のアンケートには、「もっと事例を知りたい」「次回も参加したい」などのご意見が多数寄せられました。今後は同様のテーマで、シンポジウムやパネルディスカッション、ケーススタディなどを企画していこうと考えております。第二弾を企画しましたら、ホームページでお知らせいたします。

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