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精神障害・発達障害の人が、就職できるまでの道のり

精神障害・発達障害の人が、就職できるまでの道のり

【精神障害・発達障害の人が「幸せに働く」ために、就労移行支援が有効です】

精神障害・発達障害の人は、働ける能力を持ちながら、それぞれの課題により、就職活動に苦労している人が多くいます。
その課題を解決するためには、就労移行支援の活用が非常に効果的です。
ペガサスでは、就労移行支援を有効に利用して、多くの精神障害・発達障害の人に「幸せに働く」を作ってほしいと考えています。

【精神障害・発達障害の人の、就職するための課題】

精神障害・発達障害の人が就職するための課題としては、以下が考えられます。

1.体調面
2.自己肯定感
3.経験
4.コミュニケーション力

【課題を解決するためには、就労移行支援の利用が最適です】

各々の課題の克服に、就労移行支援事業がなぜ適しているのでしょうか?

1.体調面

うつ病で療養してしばらく社会に出ていない人は、働くための体力が落ちています。
また、発達障害が原因で周囲との人間関係のトラブルなどで、学校や会社を辞め、しばらく引きこもっていた人も、同じく働くための体力は落ちています。
まずは、働くための体力を、ブランク期間が長ければ長いほど、時間をかけて徐々につけることが必要です。

働くための体力が落ちている人に対しては、ペガサスでは、まずは利用当初は、ペガサスに通うことを訓練として行っています。
例えば、週3日の通所からスタートし、3日と半日、4日、5日と、ご本人のペースに合わせながら、徐々に通所日数を伸ばして行きます。
週5日勤務を希望されている場合、まずはペガサスに週5日通えることが、言うまでもなく必須となります。

就労移行支援事業を利用できるのは、2年間と期限がありますが、逆に言うと2年という時間を使って(2年間必要ない場合はもっと短い期間で)、ご本人と相談しながら、計画的に就職という目的に向けて進むことができるのです。

2.自己肯定感

・なぜ自己肯定感が下がるか

就職活動を成功させるためにも、また就職後幸せに働くためにも、自己肯定感は大切です。
発達障害の人は、得意なことと苦手なことの差が大きかったり、コミュニケーション力に課題があることから、いじめに会ったり周囲との人間関係がストレスとなり、自己肯定感が下がり気分障害まで発症してしまうことがよくあります。

・自己肯定感を取り戻すために

周囲から否定されることによって失った自己肯定感を取り戻すには、まず周囲から肯定されることが必要です。
ペガサスでは、スタッフが、利用者さんに対して、リスペクトすることを徹底しています。
人によって失われた自己肯定感は、人によってしか取り戻せないと考えています。

・組織に対してポジティブな感覚を持つ

また、学校や会社など、組織でつらい思いをした人は、組織に否定的な感情を抱いています。
スタッフはもちろん、一緒に訓練する利用者さんもみな、当然ながら障害を持っているので障害に理解があり、また過去につらい経験をしたことから他人を思いやる人も多く、ペガサスは精神障害・発達障害の人にとって安全な場所です。
ペガサスを好きになることによって、組織に対してポジティブな感覚を持つことは、会社という組織に属することを目指すうえで、とても大切なことだと思っています。

3.経験

精神障害・発達障害の人の社会経験の少なさも、就職する上での課題となります。
1にもありましたが、引きこもったり、病気の療養によるブランクは、体力面だけでなく、社会経験にも影響を及ぼします。

・自信のなさ
同年代の人に比べて、働いた経験が少ないということは、そのまま働くことへの自信のなさにつながります。
自信のなさは、2の自己肯定感にも影響する大きな課題となります。
経験が少ないことによる自信のなさは、経験を積むことでしか解決できません。
ペガサスでは、この課題を企業実習で解決しており、現在、中小企業家同友会のネットワークを中心に、70社以上の実習先を持っています。
ペガサスが持つ、実習先のネットワークにつきましては、以下のページを参照ください。

・適職がわからない

自分にどんな仕事が向いているか、得意な仕事は何かは、私自身の経験と照らし合わせても、働く経験を通して知ることができます。
ですので、自分が得意だと思った仕事が、実際に働いてみると向いていなかったり、また、向いていないと思っていた仕事もやってみると楽しかったり、というケースもよくあります。

従いまして、本当の適職を知るためには、実際に働くことが必要で、ペガサスではこれにつきましても企業実習を重視しています。

・ビジネスマナー

ビジネスマナーは、本で読んだり、研修で練習するよりも、実際の仕事の中でいろいろなケースを経験することにより、自分のものとして身につき、様々なケースにも対応できるようになります。
ここでも、ペガサスの企業実習が効果を発揮します。

4.コミュニケーション力

発達障害の中でも、アスペルガー・自閉症系の人は、人の気持ちを察することが苦手だったり、注意欠陥多動性障害(ADHD)系の人は衝動的言葉を発してしまうため、一言多かったりと、周囲との人間関係作りが苦手な人が多くいます。
また、精神障害の中でも、うつ病などの気分障害の人は、自己肯定感が低く、周囲の人に声をかけることが苦手で、やはりコミュニケーションに課題を持ちます。

・自分を理解する

コミュニケーション上の課題に対策を立てるためには、まずはその第一歩として、自分自身の特性を理解することが必要です。
ペガサスでは、自己理解講座などのプログラムの中で、自己理解を進めていきます。
また、スタッフが日常かかわる中で、客観的に感じるその人の特性を伝えることにより、自分が周囲からどう見えるか、を理解してもらいます。

・安心感

実はコミュニケーション力と自己肯定感、安心感は、密接な関係を持っています。
うつ病などの気分障害を発症する原因の多くは、人間関係のトラブルによるもので、コミュニケーション自体に恐怖感を抱くようになります。
ペガサスに通うことで、周囲とのかかわりから自己肯定感を取り戻し、コミュニケーションを取っても安全だ、という感覚を得ることがとても大切なプロセスとなります。

・周囲に伝える

周囲と良好な人間関係を築くためには、自分の特性を周囲に伝える必要があります。
それをどう伝えるかは、コミュニケーションが苦手な精神障害・発達障害の人にとって、課題となります。

会社では
「○○という仕事で、△△という結果を出すには、□□という配慮が必要です」
というように、配慮があれば会社にメリットを出せますよ、というポジティブな伝え方が必要です。
ペガサスでは、SST(ソーシャルスキルトレーニング)などのプログラムの中で、様々な場面を設定して、そこに取り組みます。
また、やはりこれについても、会社の中でのソーシャルスキルを身につけるには、会社の中での企業実習がとても効果的です。

【精神障害・発達障害の人が「幸せに働く」ために、就労移行支援が有効です】

精神障害・発達障害の人は、働ける能力を持ちながら、それぞれの課題により、就職活動に苦労している人が多くいます。
その課題を解決するためには、就労移行支援の活用が非常に効果的です。
ペガサスでは、就労移行支援を有効に利用して、多くの精神障害・発達障害の人に「幸せに働く」を作ってほしいと考えています。

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