【履歴書の書き方】短所を長所に!発達障害の特性を強みに変える「言い換え一覧表」!
こんにちは。一般社団法人ペガサス 代表理事の木村志義です。
就職活動、特に履歴書や職務経歴書を作成する際、「自分の特性の短所をどう書くか」に頭を悩ませる方は少なくありません。特に発達障害の特性は、社会一般の基準で見ると「衝動性」「不注意」「集中力の偏り」といった形で弱みとして捉えられがちです。
ですが、私は現場で多くの利用者さんと向き合う中で、一つの確信を持っています。それは、あなたの「弱み」は、視点を変え、言葉を置き換えれば、必ず企業が求める「強み」になるということです。
あなたの特性をネガティブな言葉で終わらせず、ポジティブな言葉に「翻訳」し、企業に響く自己PRを作成するための「言い換え」テクニックをご紹介します。これは、在宅就労という新しい働き方でこそ活きる、大切な考え方です。
1. 弱みは強みに変わる!履歴書で「戦力」と評価される書き方
企業が履歴書で知りたいのは、あなたの「戦力」としての可能性です。
単に「私は〇〇が苦手です」と伝えるだけでは、「配慮が必要な人」という印象で終わってしまいます。企業に響くのは、「〇〇という特性があるからこそ、こうすれば人一倍力を発揮できる」というメッセージです。
ポジティブな「言い換え」を行うことは、以下の2点を同時に伝える効果があります。
- 自己理解の深さ: 自分の特性を客観的に分析し、理解している誠実さ。
- 自己対処能力: 弱みをカバーし、仕事で成果を出すための工夫ができる能力。
特に在宅勤務では、自己管理や問題解決能力が求められるため、この「自己対処ができる姿勢」は、採用において非常に高く評価されます。
2. 発達障害の特性を「強み」に変える魔法の言い換え集
特性を隠す必要はありません。大切なのは、特性を「行動」や「結果」という視点で捉え直し、企業が魅力的に感じる言葉に変換することです。
| ネガティブな特性(弱み) | ポジティブな行動・結果(強み) | 自己PRへの応用例 |
|---|---|---|
| 衝動性が強い | 行動力がある、決断が速い | 計画よりも行動に移すスピードが速く、新しい業務でも積極的に挑戦できます。 |
| 過集中になる | 集中力が高い、没頭できる | 一度業務に入ると極めて高い集中力を発揮し、期限内の成果達成に徹底的にこだわります。 |
| 複数の仕事を同時進行でできない | 一つの仕事を確実に行える | マルチタスクは苦手ですが、目の前の一つのタスクに全力を注ぐため、正確性が求められる業務でミスなく対応できます。 |
| 不安が強く決められない | 慎重、リスク管理ができる | 軽率な判断を避け、慎重に情報を精査してから行動に移します。ミスを防ぐための確認作業を徹底できます。 |
| 不注意でミスが多い | 対策を講じる能力がある | 以前は不注意でミスがありましたが、現在はチェックリストを自作し、ダブルチェックを徹底することでミスを防止しています。 |
3. 「言い換え」をさらに強化する自己PRの構造
単に言葉を置き換えるだけでなく、前回のブログで紹介した「配慮事項」と「強み」をセットで伝える構造を意識しましょう。
【最強の自己PR構造】
特性(弱み) → 言い換え(強み) → 具体的な対処法(配慮・工夫) → 企業メリット
(応用例:過集中)
特性: 「過集中の特性があり、熱中しすぎて休憩を忘れてしまうことがあります。」
言い換え・対処法: 「この高い集中力は、資料作成などの緻密な業務で強みになります。ただし、集中しすぎないように、タイマーを使って意識的に休憩を取るなど、自己管理を徹底しています。
企業メリット: 集中力を維持しながら安定して業務を継続でき、納期厳守に貢献いたします。」
特性(弱み)
過集中の特性があり、熱中しすぎて休憩を忘れてしまうことがあります。
言い換え(強み)・対処法
この高い集中力は資料作成などの緻密な業務で強みになります。
ただし、集中しすぎないように、タイマーを使って意識的に休憩を取るなど、自己管理を徹底しています。
企業メリット
集中力を維持しながら安定して業務を継続でき、納期厳守に貢献いたします。
このように、弱みと対策、そして成果をセットで伝えることで、あなたの言葉はただの「強み」ではなく、「企業にとって価値のある戦力」としての期待へと変わるのです。
「あなたらしさ」を最大限に引き出すために
ペガサスの就労移行支援では、利用者さん一人ひとりの特性と過去の経験を深く掘り下げ、企業に「是非この人に来てほしい」と思わせる「あなただけの自己PR」を一緒に作り上げています。
履歴書作成は、単なる書類作りではありません。それは、あなたが社会でどのように活躍し、貢献できるかを企業に示す、未来の設計図です。
在宅で働きたい、でもどうやって自分の特性を伝えればいいか分からない。そう悩んでいるなら、私たち専門の支援員と一緒に、その悩みを解決しませんか?
あなたの「弱み」を「才能」に変えるヒントは、必ずあなたの内側にあります。まずは、その最初の一歩として、私たちにご相談ください。
一般社団法人ペガサス 代表理事 木村 志義